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青蔵鉄道現地ツアー

青蔵鉄道チベットへ行く日がやってきた。一週間前に運良く入手できたラサへの片道乗車券。料金は、硬座(2等寝台)712元、入手先へのマージン200元、チベット自治区入域許可証450元、トータルで1,362元(21,000円)だった。

成都
成都駅で荷物のX線検査を受けて構内に入る。ラサ行きのゲートは旅行客で混雑していた。チベットの情報がフィルタリングされているのにチベットへ行く人が多いのはなぜだろう。

成都-西寧 寝台列車
成都から西寧までの20時間は、普通の寝台列車で移動し、西寧で青蔵鉄道に乗り換える。西寧までの2等寝台は、3段ベッドが向かい合わせになった六人のコンパートメント。楽山大仏のツアーで一緒だったカナダ人Rも一緒なので楽しい移動になりそうだ。

青蔵鉄道チベットへ (西寧-ゴルムド)
成都の駅を昨晩20:36に出発した列車は、陝西省の宝鶏、甘粛省省都、蘭州を経由し、青海省省都、西寧の駅(標高2,250m)に20時間後の16:30に到着した。チベットのラサへ行く乗客はここで青蔵鉄道に乗り換える。

列車を降りると、深緑色のボディに黄色のラインが入った青蔵鉄道T22が隣のレーンに待ち構えていた。青海省西蔵自治区を結ぶ鉄道なので漢字の青蔵を取って青蔵鉄道(チンツァンティエルー)と呼ぶが、日本ではチベット鉄道と言われたりもする。

青蔵鉄道は、中国の国家プロジェクト西部大開発のインフラ建設の目玉として、2001年に工事が始まって昨年7月に完成した。ゴルムド-ラサ区間のほとんどが標高4,000mを越える高地なので工事は困難を極めたそうだ。青蔵鉄道が走る最高地点は5,000mを超え、標高5,068mにある唐古拉駅(タングラ駅)は、世界一高い地点にある鉄道駅とされている。これまではペルーのアンデスにあるガレラ駅が4,781mで世界一だった。

青蔵鉄道 酸素
心配されるのは高山病だが、カナダの航空機メーカー、ボンバルディアによる与圧設備によって、車内気圧は低地の約80%(標高3,000m程度)に保たれている。さらに各席には酸素吸入口が用意されており、必要な場合はチューブを挿して酸素を吸うことが可能だ。

昨年開通したばかりとあって乗り込んだ直後はきれいだった。洗面台も最初は清潔だったが、乗客がカップラーメンの残りを捨てるので詰まって流れなくなった。ゴミやヒマワリの種を平気で捨てるので通路もすぐに汚れた。車内は禁煙なのにタバコを吸う男や、携帯電話から大音量で音楽を流す若者もいる。車内はこの国のモラルの縮図だ。

青蔵鉄道
西寧を16:53に出発した列車は北の阿爾金山脈(アルチン山脈)、祁連山脈(チーリェン山脈)、南の崑崙山脈(クンルン山脈)の間にある柴達木盆地(ツァイダム盆地)を走り抜け、ゴルムドへと向かう。

青蔵鉄道 青海湖
青蔵鉄道が西寧を出発すると、琵琶湖の7倍の大きさがある中国最大の塩湖、青海湖(チンハイ湖、モンゴル名:フフノール、チベット名:ツォゴンポ)や、草原の向こうに見える砂漠の山などを車窓から眺めることができた。青海湖に映る夕陽とどこまでも続く広大な景色を眺めていると、遠くまできたことを改めて実感する。

22:00に消灯して乗客が寝静まったころ、日本人女性の話し声が聞こえてきた。トラブっている感じだったので様子を見に行くと、女性は携帯電話で話をしていた。聞けば、女性は日本の大手旅行代理店の添乗員。ツアー客17名分の席が確保できず、グループが1等寝台と2等寝台に分かれてしまったそうだ。これに対してツアー客がクレームを言い、添乗員の女性は会社に電話でヘルプを求めていた。大手の旅行代理店でも青蔵鉄道のチケット入手は難しいらしい。客の愚痴を聞いてくれたお礼にツアー客向けの青蔵鉄道の資料を僕にくれた。それによると列車は、3時頃にゴルムドに到着し、先頭の牽引車を交換するそうだ。

青蔵鉄道チベットへ (ゴルムド-ラサ)
ゴルムド駅
午前2:50、青蔵鉄道は深夜のゴルムド駅(2,829m)に停車した。ドアが開いたのでホームに降りて写真を撮った。ここゴルムドより先が昨年開通した青蔵鉄道区間になる。青蔵鉄道が開通する前までは、このゴルムドの町から闇バスや闇タクシーを利用して入域許可証なしでラサ入りする方法がバックパッカーの間で定番だった。

大きな音をたてて先頭の牽引車を交換した青蔵鉄道は、ゴルムド駅をゆっくりと走り出した。ここから先は、標高4,000m~5,000mの高地を走る。もう眠たかったが窓から見える星空がきれいだったので寝台席のベッドからしばらく眺めていた。

ココシリの日の出
目が覚めてすぐ、7:30に地平線から陽が昇り始めた。青蔵鉄道は、ココシリ自然保護区に入っていた。標高4,000m以上に広がるココシリは、野生動物の宝庫。ココシリに生きるチベット族チベットカモシカ(チルー)を密猟から守るココシリという実話に基づいた映画がある。

青蔵鉄道 ココシリの白馬 チベットカモシカ チルー 青蔵鉄道の車窓 青蔵鉄道からの景色
ココシリの大地に白馬が立ち、チルーが駆け、鳥が飛び、ヤクの群れが草を食む。原始的な自然が残されたこの地には230種以上の野生動物がいるという。車窓の景色はいつまで眺めていても飽きない。

青蔵鉄道の車窓
青蔵鉄道は、タングラ山脈の峠を越えるため徐々に標高を上げ、世界で最も高い場所にある鉄道駅、唐古拉山駅(タングラ駅 5,068m)を過ぎた。

青蔵鉄道 錯那湖 錯那湖 ツォナ湖 錯那湖 ツォナ湖とヤク 青蔵鉄道 ヤク
安多(アムド)を過ぎて見えてきた海抜4,594mにある錯那湖(ツォナ湖)という美しい湖。畔にはヤクの姿があった。

青蔵鉄道
青蔵鉄道からの眺めは、荒涼とした景色だけを想像していたので、こんな高い場所に肥沃な大地があることに驚いた。夏と冬で溶けたり凍ったりを繰り返す凍土の大地には線路が敷けないため、巨大な杭を打ち込んで高架橋のようにしてある。

ヤクの群れ チベット族の家
チベット高原は、ユーラシア大陸中央部に広がる世界最大の高原。小規模な集落が車窓に流れる。ここに住む人々に青蔵鉄道はどう映っているのだろう。

ニンチェンタングラ山脈 ニンチェンタングラ山脈
峠を越えた青蔵鉄道がラサを目指して速度を上げると、4つの7,000m峰と30以上の6000m峰が1400kmも連なる念青唐古拉山脈(ニンチェンタングラ山脈)を車窓から眺めることができた。巨大な氷河を抱いていた。

青蔵鉄道 ラサ駅
成都を出発し西寧での乗換えを含めて約40時間でラサ駅に到着した。成都青蔵鉄道の乗車券と一緒に手配したチベット自治区の入域許可証は、列車の中でもラサ駅でもチェックされなかった。

チベット ラサ駅
ラサ駅は、チベットの寺院をモチーフに建設されたそうだ。駅前はタクシーやホテルの客引きが大勢いた。駅前の客引きと値段交渉をして、数キロ離れたラサ市内の宿へ移動した。
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